実家の犬が踊る

狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり

殺破狼2(SPL2)! 映画「ドラゴン×マッハ!」を観た。

 観よう観ようと思っていて、ようやく観ることができた。

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原題は「SPL(殺破狼)2」なのだけど、特に前作との関連はないけれど、前作は前作でドニー・イェンとサモハンが共演するアクション名作なのでオススメ。 

ippaihaten.hatenablog.com

 

 前作がドニ―&サモハン競演であったように、今作は「マッハ!」のトニー・ジャーと「イップマン 継承」のマックス・チャンが競演している。

  感想。相変わらず変な話だ、前作もそうだったけど。ストーリーラインは父親と娘、病気とか前作を少し連想したが、本質的には関係ない。トニー・ジャー演じる主人公側には道理と正義があり、マックス・チャン演じる悪人側にも道理と正義があって、それは共存しそうでもあるんだけど、最終的には対立するという構図がこの殺破狼というシリーズの特色と言えるのかもしれない(適当)。

 父性、携帯電話、病気という要素はこの殺破狼という映画を語る上で欠かせない要素となっていて、病気の娘のドナーを探す父親がいて、遠く離れた地でドナー適性のある潜入捜査官が捜査のために麻薬中毒になっていて、娘とも父親とも互いに知らずに邂逅していたり、病気で余命僅かな金持ち(臓器密売組織のボス)が適合する臓器のために実の弟を殺そうとしたり。そういう複雑な対立と葛藤を描こうとしているが故に、単純そうな話の筋が、複雑な人間ドラマとなっていて面白いし、同時に後半に訪れる怒涛のアクションのアクセントになっていて良い。

 メインのアクションも全体の尺としては短い印象だけど、ドラマ部分の印象が濃かったせいだと思うので、たぶん気のせい。一番の見所は刑務所所長ことマックス・チャンのスーツスタイルのアクション。スーツを乱さないアクションが本当に格好いい。刑務所内の暴動シーンとラストの対決が主な見せ場だったけど、この2シーンだけでも観る価値ありの映画。 

  

 

映画「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」(1995)を観た。

 今公開しているアニメ版ではなくて、ふと懐かしくなってオリジナル実写版の方を観てみた。22年前の映画と考えると、色々と感慨深い。

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 ストーリーはあってないような感じだけど、IF仕立ての構成は今でも結構斬新だなあと思う(元々、特別ドラマの企画から劇場版が作られた経緯)。

 この映画の主役は奥菜恵で、奥菜恵しか存在していない映画なのですが、それを引き立たせているのはさすがの岩井俊二監督。 色々なカットから奥菜恵の背景とストーリーを想像させる演出はすごい。

 奥菜恵という素材と岩井俊二監督の演出と物語性が完璧に噛み合った瞬間を捉えたという意味でこのま映画は価値があると思う。映画全体としてはまあ・・・うん、ではあるけれど(笑) 平成一桁台の流行りとかカルチャーの断片がちりばめられているので、その頃に小学生くらいだった人は見ても損はないかもしれない。

 今やってるアニメ映画版はストーリーは知ってるし、この映画が「君の名は。」ではないことも知っているので、他の映画も気になるなあと二の足を踏んでいるのですが、シャフト作画&広瀬すずの一点突破で観に行くか迷い中。