実家の犬が踊る

狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり

狂っているくらいでちょうどいい

いや、良くはないだろうけど。

 

 自分は、周囲に一生懸命やっているように見せたり、狂っている様をあえて見せたりする必要はほとんどないと思っているんだけど、それでも一生懸命に取り組んだり、狂ったように何かに打ち込んだりすることは続けていかないといけないと思う。そう感じるのは、まさしく今の自分が何にも没頭していないからで、全然狂ってないからだ。言動も思考もほとんど事故ることなく安全運転のままである。ずっと前からそんな感じだったけれど、思えば、ここ数年はさらにブレーキを無意識のうちに自分にかけていたのかもしれない。それによって得られた恩恵はきっと小さくはないのだけど、欠けてしまったものも小さくはないのだと思う。少しだけ常識を忘れて少しだけ逸脱してみる。そんな風に自分を律している、暗黙の自分ルールを一つずつ外してゆく。

 

 狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり。(「徒然草 第八十五段」)