実家の犬が踊る

狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり

ロシア産MMA映画。映画「スパルタ」を観た。

 MMA総合格闘技)モノって最近流行っているのか、「ウォーリアー」「デッドロック」なんかが最高に良かった自分としては、ついつい観たくなるジャンルのひとつなんですが、この映画みたいに全体的にアレな空気を放っていてもついつい手に取って観てしまうのは仕方ないです。決め手はジャケットの裏で細長いリングに一列に並んで4人 対4人で向かい合う格闘家達の写真。一体何が起こっているのか? その一点突破で観た映画です。ちなみに パケ情報によると、主演は実際の格闘家で監督も兼任しているっぽくて、原題は「Спарта」(ロシア語)。

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  感想。良くも悪くも総合格闘技モノの映画だけど、今までの作品にはない部分が一点突破できていたので良かったし面白かった。この手の格闘技系の映画は、映画としての迫力(アクション)と格闘技としての迫力をどう見せるかのバランス調整が割と大事で、大体は現役の格闘家を起用してガタイの良い人間の重さ&キレのあるアクション部分を強化したりしてると思うんですが、それだけだとワンパターンになりがち。あとはどの部分で突き抜けているかが格闘モノでの自分的チェックポイント。

  映画は全体で大体90分くらいなんですが、70分くらいまでは主人公の再起ストーリーなんだけど、結構タルいかなーと構えていたんですが、ロシア人独特(?)のテンポで話が進んだので意外と楽しめた。借金を返す気が全くない小説家志望という男が一瞬だけ出てきたり、約束をあっさり破ってスパーリング相手の足をローキックで折る、選手契約をナチュラルに破って契約外の大会に出場したり、自由過ぎるロシアの人たち。なんとなく各シーンで言いたいことは伝わってくるけど、全体的にアマチュア感というか、ぎこちない話の作り方が逆に面白くなっていた。だけど、あの新しい彼女とのくだりがいるかと聞かれたら、まあ・・・いらないと思う。あと元カノの寝返り方のダイナミックさはすごい。

  そしてようやく、スパルタトーナメント開幕! 特に説明もなく細長いリングに4人のファイターが並ぶから、訳が分からないけど、謎のテンションだけが高まっていく。

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  ようやくトーナメント始まった! と思ったらあっさり、あっさり決勝へ。このスパルタってシステム、まさか実在してないと思うけど、リングが細長いせいで攻撃を避けにくい&ダウンしたら負け(リング外に剥がされる)&チーム戦というルールなので、異常なほどサクサク試合が進む。誰だよこんなルール考えた奴。それでもラストの試合は短いながらも迫力ある戦いで良かったと思う。

 あとは敗退したチームメイトの3人が「慎重に、ニコライ!」(※主人公がニコライ)って応援するシーンが外人4コマっぽくて何かツボだった。あとさりげなく次作への布石として世界大会の設定とかをさりげなくブッ込んできていて、調子に乗るな!(笑)みたいな感じも良かった。

 全体的にチープでB級感溢れる映画だったけど、予想外のシーンでいきなり遠心力が高まったり、全体的にキャラが濃くて、見るべき所はあったし、まあ格闘モノに興味があれば観ても損はないと思う映画だった。 

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  公式サイト(アルバトロス)に この時点で再生回数が605回という・・・。この記事見た人は再生してくださいww


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