実家の犬が踊る

狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり

映画「美女と野獣」を観た。

  エマ・ワトソン主演のディズニー映画の方。ディズニーなのでアニメの正当実写化ですね。

美女と野獣 (字幕版)

  一昨年くらいに「美女と野獣」を観た記憶があったけど、あっちは非ディズニーのフランス映画だった。

美女と野獣(字幕版)

美女と野獣(字幕版)

 

  実は一番有名なアニメ版ってちゃんと観たことなくて(流し見くらいの記憶)、自分の「美女と野獣」知識はゲームによって得たと言っても過言ではない。元々アクションゲームはあまり得意じゃないんですが、難易度がやたらと高くて最後までクリアできなかった覚えがある。たぶんガストンがラスボスだと思うんだけど、そこまでたどり着かなかったのと、途中でベルが雪玉ぶつけてくるミニゲームが鬼難易度だった。ゲーム内においてはベルに辿り着くことなく死に続け、ベルに会ったかと思えば雪玉をぶつけられて死に続ける悲しき野獣でした。あと薔薇の花がタイムリミットになっていて、薔薇が枯れると野獣が死ぬという原作よりもハードモードというか、原作の要素を丁寧に拾ってゲームに落とし込んだ結果、とんでもないことになったという感じが今思い返すと味わい深い。この頃はディズニー系のゲームは割と色々出ていた気がするけど、難易度は結構ガチだった思い出。

美女と野獣

美女と野獣

 

  そんな過去のゲーム記憶を蘇らせながら観たんですが、原作を忠実に実写化しつつもディティールや現代風のアレンジも適度に加えつつ手堅く仕上げた感じ。特に印象に残ったのが野獣の描写で、イケメン(外見)からインテリ(内面)へ寄せていったなという感じ。ベルとの会話でシェイクスピアを引用したり、野獣の内面に惹かれていったというニュアンスを強めていた感じ。今までの美女と野獣だと、夢の中とか過去の回想で野獣の本来の姿が垣間見れる所謂「イケメン保証」があったと思うけど、この映画ではそういう描写がない(冒頭の回想でも仮面をつけているので素顔は分からない)のは地味ながらも面白いと思った。

 あとこの作品のシンボルとも言える黄色いドレスをベルが作中で脱ぎ捨てたのが印象的。ここは別にベタで黄色いドレスでも良かったと思うけど、良くも悪くも象徴になってしまった黄色いドレスを捨てさせたというのも挑戦的で面白い。ちなみにラストでは白い花柄のドレスを着てた。そしてエマ・ワトソンは相変わらずの美人であった。