実家の犬が踊る

狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり

犬と婆と林遣都。映画「しゃぼん玉」を観た。

 原作小説は未読。乃南アサの本はたぶん一冊も読んだことないはず。

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 犬と婆(市原悦子)と林遣都(達磨一家の日向紀久)。都会で荒んでいた若者が田舎(自然)で癒される、つまりそういう映画です。普通の話で、普通の映画で、それでも普通に良かった。全体的に役者の演技クオリティが高いせいか、安定して観れたのがポイントだと思う。ロケ地が宮崎県の村全体を使っていて、山奥とか自然の風景はとても綺麗だった。

 あらすじ的には主人公である林遣都の来歴が「ひったくり常習犯で、ある時たまたまひったくり犯行時に女性をナイフで刺してしまいそのまま逃走」と割とハードんだけど、犯した罪の内容ではなく、罪を犯したという設定の方が大事なので、あまり気にしてはいけない。ちょっと事情があって村に出戻りしている女の子(藤井美菜)が出てきて、その結構ハードな事情も後半で明かされて林遣都にダイレクトアタック!という感じで、映画全体がすっごい嫌な感じになって・・・は来ない優しい世界(笑)

 ラスト付近については言いたいことがまあ少しはあるけど、それを言って面白くなる映画でもなく、そういう優しい世界の映画なので・・・。ただ、ラストでこれまでの登場人物を一切映していないのは、他の登場人物が主人公に対してどういう感情を抱いているかが見えなくて、そこに解釈の余地を残していたのは、とても良かったように思う。

 ここからはハイロー話にもなるけれど、序盤の林遣都は本当に達磨一家(休暇中)って感じで、シーズン2とザムビの間の不在期間の話という設定で観てもハイローファンなら問題ない・・・はず(笑) 

 

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