あとがきから読む人には勧めない「アリス・リローデッド」
正式タイトルは「アリス・リローデッド ハロー、ミスターマグナム」で、作者の茜屋まつりはこの作品で第19回電撃大賞の大賞を受賞してデビューした。
ストーリーは開拓時代のアメリカを舞台に、西部劇と呪術を組み合わせた話だ。展開としてはある種の時間ループもの。読んでて「All You Need Is Kill」とか「魔法少女まどか☆マギカ」(表紙の絵もそれっぽい)を連想した。リボルバーとかリローデッドって単語も時間ループを連想させるなあ。
内容については特に触れないけど、読みやすいし、話も面白い。手堅い印象。続きが出たらまた読みたい。作者の茜屋まつりは42歳らしい。42歳でラノベ書けるのかと思ったら、「あとがき」で衝撃のカミングアウトがされている。
だから、この本は「あとがき」から読む人にはオススメしない。まずは本作を読んで、この新人作家のデビュー作を堪能してもらいたい。そして、「あとがき」を読んで驚いていただきたい。
アリス・リローデッド ハロー、ミスター・マグナム (電撃文庫)
- 作者: 茜屋まつり,蒲焼鰻
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2013/02/09
- メディア: 文庫
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【ここから先は「あとがき」の内容に言及しています。ネタバレ部は白文字にしてるので反転させて読んでください】
実はこの作者、過去に第3回電撃大賞の銀賞を受賞していたのだ。その時のペンネームは雅彩人で、当時は受賞作では出版できないという編集部の意向からデビューできず。その後も漫画描いて持ち込んだり、バイトしながら投稿生活を続けていたらしい。そして15年越しのリベンジ受賞&デビューを果たしたのである。
ある意味でのダブル受賞になるのだけど、賞の規約には引っかからないので、無問題みたい。
【言及終わり】
作者自身も書いているけどラノベ書きたいとか思っているワナビーズには、この「あとがき」は必読だろう。
All You Need Is Kill (集英社スーパーダッシュ文庫)
- 作者: 桜坂洋,安倍吉俊
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2004/12/18
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