とある暴行事件をきっかけに刑務所に入ったボクシングのチャンプと、刑務所内の賭け試合で無敗のチャンピオンが闘うという構図の映画。監督が「ストリート・オブ・ファイヤー」のウォルター・ヒルだと観終わった後に知った。
ボクシングファイトはアクションとして見応えはあったけど、主役2人の因縁というかドラマが全然なくて、個人的には燃える要素はあまりなかった。ボクシングマニアで服役中マフィアのジジイの仕込みで闘うことになっただけなので、闘わされ感しかない。
レイプ容疑で刑務所に入れられたボクシングのチャンプ・アイスマンと、かつてアイスマンと同じくチャンプだったが妻の浮気相手を殴り殺して終身刑となり、刑務所の中で無敗のボクサーとなったモンローという、パワータイプVSテクニシャン、表のチャンプVS裏のチャンプという設定が活かしきれていない印象。
バトルシーンも迫力あったしラストの余韻もまあ良くて、格闘モノとしては及第点で普通に観れる映画なんだけど、2人が闘う必然性が薄くて、ただ闘ったというだけで救いというかカタルシスが足りないのは個人的にはマイナス。
この映画の感想に納得いかない人には「ウォーリアー」を強烈に勧めたい。自分の言いたいことが何となく伝わると思う。