実家の犬が踊る

狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり

今度はロシアン監獄MMA。映画「デッドロック2」を観た。

 タイトルは続編だけど、監督・キャストも総とっかえの2作目。こういう場合は1作目が傑作で、2作目はコレジャナイというのがパターンが定番ですが、このデッドロック2の場合は、1作目で俺たちの観たい要素を山盛りにしてくれたパターン(所謂「マッドマックス2」「ブレイド2」「ターミネーター2」パターン)だったのですごく良かった。

 

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  主人公は前作から引き続きボクサーのアイスマン。何故かロシアでドサ回りしていて帰国直前に、逮捕されてロシアの監獄にブチ込まれる。逮捕→監獄の一連の流れが特に驚きもなくサラッと進むので、様式美めいたものすら感じる手際の良さ。

 今回の対戦相手はもちろんロシア人のユーリ・ボイカだ。しかもファイトスタイルはMMA総合格闘家)だ! あくまでも打撃主体のファイターだけど、その巨体で素早い動きとアクロバティックな技も魅せてくれる。あと謎のファイト哲学と世界観を持っていて、その言動からキャラクターも立ちまくりだ。

 そんな風に今回の敵は総合格闘家ということで、ボクサーのアイスマンも打撃だけでは苦戦すると悟り、刑務所の地下に住む車椅子の元特殊部隊の老人からサブミッションを学ぶぞ! スポーツではなく実戦の技を伝授するくだりは超俺好み。

 構成としては前作とほぼ似たような構成なんだけど、中身は全然違っていてファイトシーンもドラマパートも完成度高い。ボクシングスタイルのアイスマンに対してボイカが派手な蹴り技主体で動くので、ファイトスタイルとしても分かりやすく対比がなされているのも良い。フィニッシュまでの展開も熱い。あと、今回の舞台はロシアの刑務所なんだけど、前作のアメリカの刑務所に比べると環境・・・予算の差を感じる(笑)

 前作ではドラマ要素(ストーリー)が絶無に近かったが、今回はささやかだけど一応ある。たったそれだけでも、映画全体が締まったので、ドラマパートはおろそかにすべからずと思う。

 

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 前作の感想はこちらから。 

ippaihaten.hatenablog.com