ヤンキーはトラックで轢くべし。映画「ホットロード」(地上波)を途中から観た
週末はふらりと箱根に行ったんですが、そこの宿泊先で映画「ホットロード」を観た。観たといっても最初の30分くらいは温泉に入っていたんで未見なので、この映画をちゃんと観たとは言えない。映画レビューは結果的に、買ったか借りたかして自腹を切った映画を扱うというスタンスなので、元々は感想を残そうとは思っていなかったけど、観ていたら予想以上にブッ飛び映画だったので、備忘録として残そうと思ったのだった。
まず感想の前提として、
- 最初の30分くらいは観ていない。また地上波版なので尺の都合でカットされているだろうということ。
- 原作は未読。前情報は劇場で予告編観たくらいでほぼなし。
- 最初に観たシーンは主人公(ハルヤマ=登坂広臣)が夜の公園でヤンキーに囲まれていて、学ランを着た男がヒロイン(カズキ=能年玲奈)に明日の朝に面白いものが見れるよ、みたいなことを言っているシーン。
ということは宣言しておく。
全体的な感想としては、基本的には断片的なシーン(たぶん原作での名シーンとか原作準拠のシーンだと思う)とカズキ演じる能年玲奈のモノローグ的なポエムシーンが交互に挿入されて話が進んでいくんだけど、フィルムが途中で燃えてしまったのか、カットされたのか分からないが、本当によく分からないまま話が進み、よく分からないまま終わってしまった映画だった。
以下、ネタバレなしの感想。
- 登坂広臣と能年玲奈を見るための映画というのは何となく分かってはいるけど、それ以外の部分の感想を書いてみる。
- 学ランの人は主人公の入っている暴走族のリーダーらしく、よく見たら「HK/変態仮面」の鈴木亮平だったので驚いた。「俺物語」も含めて色々な役をやってるなあ。 なお初見の印象は「喋り方からして、こいつが黒幕じゃねえかなあ」だった。
- 主人公のハルヤマ、身体弱っ! チームの仲間にリンチされ、カニを食べて家で腹痛に苦しみ、敵対している暴走族に単身でケンカを売りボロボロになり(負けた)、風邪で寝込み・・・と全体を通して怪我をしているか病気で苦しんでいるかのどちらかしかない。そして最終的にはアレになるんで、不幸の星の下に生まれたとしか言いようがない。
- カズキの家庭環境とか、ハルヤマの変化とか、原作では丁寧に描いているんだと思うんだけど、映画ではかなり淡泊に描かれていて(能年玲奈のモノローグポエムで大体の状況を説明している)、気を抜くと何がどうなったのか分からなくなる。
- 進撃の巨人でも思ったけど、原作に縛られているが故に、唐突で変な展開になってしまっている現象はもったいなくて残念だ。とは言え、この映画の興行成績はかなり良かったらしいので無問題・・・なのか?
- そして、最後に流れた次週放送の「バケモノの子」の圧倒的に面白そうな感じ。来週の放送まで待てないので、レンタルして観ようと思った。
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- ハルヤマはマジでヤバい。ヤバいので3つくらいヤバいと思ったエピソードを紹介したい。
- 1・敵対している暴走族に単身殴り込みをかけて(鉄パイプを握った手をガムテでガチガチに固定)、返り討ちにされる。本当に何でそうなったのかよく分からない。
- その後は負傷の表現として顔に包帯を巻いていて、時間が経つにつれて包帯の量も減っていくのだが、最後まで残るのが耳を覆うガーゼで、よく見るとまだ出血しているようである。耳から血ってかなりヤバいんじゃないだろうかと思った。
- 2・能年玲奈とのキスシーン入れるために、カニ食べて食中毒で苦しむのは、あまりに意味不明で面白すぎるのでズルいと思った。おそらく能年玲奈のキスに色々と大人の事情が絡んでいるのだろうと思う。カニ食べて食中毒で苦しむハルヤマに薬を飲ませるために口移しって、その条件で渋々キスシーン認めた能年玲奈(の事務所)はどうかしてる。
- 3・敵対している暴走族との抗争において、チームの一番槍的なポジションにも関わらず、高熱により家で寝込んでいるハルヤマ。寝坊してフラフラになりながら集合場所に向かったら、チームは既に警察に捕まったか逃げるかして、誰もいない。それでもバイクを走らせると、警察が検問をしている。ヤベ―と思って方向転換しようとしたら、トラックが突っ込んできて轢かれて病院送りされるという驚愕の結末だった。
- その後は色々あって、能年玲奈の抱える問題もいつのまにか解決したらしく、前向きな(?)ポエムモノローグで終わった。ハルヤマも手足に障害は残ってしまうが更生して真面目に働いている。感動のラスト。
- 途中から観た自分の感想は、結構ヤンチャしてるヤンキーも、トラックに轢かれたら、更生して真面目に働くようになるんだなあ、というくらいしか感想がなかったので、映画はできるだけ最初から観ようと思った。あとハルヤマは本当に一体何がしたかったのか。