2017年3月に観た映画
3月(4作)
- 「ゲーム」
- 「海街diary」
- 「SING-シング-」
- 「この世界の片隅で」
映画「トリプルX 再起動」を観た。
「トリプルX 再起動」を観た。ドニー・イェン目当てで観ようと思っていて、過去作も未見だったので1作目も予習しつつ。
主人公であるヴィン・ディーゼル(スキンヘッド)が完全に敵役のような構図(笑)
感想。アップテンポのBGMとスピード感、アクの強いキャラとド派手なアクションがあれば世は事もなし。ただただ頭を空っぽにして楽しむ映画。映画の中でも仲間の一人の特徴が「ツルむと楽しい」だけの奴がいるんですが、まさにそんな感じの、観てると楽しいだけの映画。
最近は「何も考えずに楽しめる映画」という褒め方をよくするのは自覚してるんですが、たぶん「マッドマックスFR」ぐらいから目覚めた感覚で、もっと簡単に言えば「映画館で観たい映画」くらいのニュアンスで捉えてもらえれば。
何て言ってもドニー・イェン! ですよ! 元々はドニー目当てで観たいと思ったこの映画。ドニーが冒頭の襲撃からガンガン動きまくって最高でした。
- 序盤の自分「超絶ムーブをしつつ、お約束の三段蹴りを忘れないドニーイェン。一体何者なんだ・・・」
- 中盤の自分「変な柄のアロハを着て悪役っぽさを出しながらヴィン・ディーゼルと超美人のディーピカー・パードゥコーンの3人で手榴弾をテーブルに滑らせながら超絶笑顔のドニーイェン。一体何者なんだ・・・?」
- 終盤の自分「ヴィン・ディーゼルと車が行き交う高速道路で走り回ったり、航空機の中で無双したり、直接描写はなかったけどいつの間にか傷を負って空から放出されたけど、何事もなかったかのように地上で迎えに来るドニーイェン。一体何者なんだ!?」
という感じに超スゲーけど、何者なのかは分からないドニーイェン。しかしお約束アクション(三段蹴り、高速打撃、姿勢のいいダッシュ)はしっかり押さえているので、安定のドニーイェンを楽しめる。
あとその他の仲間たちもそれぞれ濃くて面白い。特にオリエンタルセクシーなディーピカー・パードゥコーンとヴィン・ディーゼルがナイフと銃を互いに突き付け合いの状態から高速ムーブの後に、互いの得物(ナイフと銃)が入れ替わった状態で突き付け合いの状態に戻っているシーンとか、スナイパー姐さんのシーツで身体固定してからの狙撃&シーツ解きながらの降下シーンとか。
あとこの時点では2作目である「トリプルX ネクストレベル」は観てなかったんですが、後半で2作目にも言及されているシーンがあって、それが「過去作観ている人がニヤリとできるシーン」じゃなくて、2作目へのリスペクトも示しつつ、「あ、これは過去作の話だな。観てみようかな」と思わせてくれる所がいい(その後、ちゃんと過去作も観た)。
実質的には雪の峠。映画「超高速!参勤交代」を観た(後半は「雪の峠」の話)。
時代物コメディと思っていたら、殺陣(アクション)もしっかりとしていて意外と面白かった。主演の佐々木蔵之介の演技力が大きいし、抜刀術の使い手である設定なのと、家臣たちもそれぞれの武芸に優れているので、殺陣も見応えがあった。コメディとしても、アクションとしても楽しめる作品。
ここから先は映画のネタバレというよりかは、自分の好きな名作漫画「雪の峠」の話。雪の峠というのは「寄生獣」「ヒストリエ」で有名な岩明均が描いた歴史ものの中編漫画で、派手な絵柄でもなくダイナミックなシーンもなくて淡々と会話劇で話が進むんだけど、これが滅法面白いんですよ。NHKあたりでアニメ化しないかなあと思うくらい好きな作品。
「超高速!参勤交代」を観てて、中盤くらいから「雪の峠」っぽいなあと思い始めて、後半には完全に実写版「雪の峠」と妄想を重ねながら観ていた。実際には「高速で江戸を目指す」くらいしか共通点はないんだけど、映画で家臣たちがみんな強くて、バトルになるとテンションが上がってる様なんかを見てると、徳川支配の太平の世の中、戦のために鍛えた技を振るう機会もなく燻っていた武士の思いが、雪の峠における重臣たちの思いにも繋がる部分があって、一人で何となく感じ入りながら観ていた。
まあそんなこと関係なく「雪の峠」(同収録の「剣の舞」と併せて)は名作だと思うので、機会があれば読んでみてほしい漫画。