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実家の犬が踊る

狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり

机くんが完全に主人公だがそれでいい。映画「ちはやふる 上の句」を観た。

 原作は昔に8巻くらいまで読んだ記憶があるくらいの限りなく未読に近い既読レベル。 

 公開時の評判も良かったし、予告編見てたら競技かるたのシーンが迫力あってアクション(バトル)ものとしても期待できそうな気もしたので観てみた。

ちはやふる-上の句-

 感想。原作を完全に消化して抽象化した上での青春・部活モノとして良作。既読の原作モノ特有の「どういう風に原作を料理しているか」の期待と不安のうち、不安を良い意味で払拭してくれる出来だった。漫画原作の実写化としては成功の部類に入るのではないかと思う。

 この映画の良かった所は

  • 話がシンプル(ヒロインの広瀬すずがかるたバカなので恋愛要素がほぼなし)。
  • 脇役の完成度(再現度)の高さ。
  • 競技かるたの説明はかなり省いていた。

  辺りなんだけど、何か夢中になれるもの(部活)を見つけた高校生が色々と葛藤しながらも青春力(ぢから)MAXで打ち込む姿がすごく良い映画だった。

 ぶっちゃけて言うと、その対象は競技かるたでなくてもいいし、競技かるたでないなら「ちはやふる」の実写化である必要あったかな? というくらい部活青春モノとして抽象化というか純化されている風にすら感じる。「ちはやふる」を実写化したというよりも、撮りたい部活青春モノという概念が先にあって、それに一番近かったのが「ちはやふる」だったという感じ。

  主演の広瀬すずを筆頭に、みんなが一つの目標にひたむきに頑張る姿は凛々しくて、観ていて楽しい。一応の主役は広瀬すずと幼馴染の2人なんだけど、全体的に印象が薄い気がするのは、主役以外の脇役が主演3人以上に活躍しているから。ドSの須藤や他の部員も上手く原作のイメージに合わせていて再現度が高いし、その中でも机くんはちょっと掘り下げてきた感があって、この映画の最大の見所のひとつとなっています。

 あと百人一首(競技かるた)の説明もかなり省いていたのは個人的には良かったかなあと思う。札の句を文字で説明とか、親切だけど話のテンポは悪くなっていただろうから。でも題材が競技かるたであることに意味があったと思うのは、この映画の中での大会(試合)は個人戦ではなく団体戦、しかも同時並行という形式なんですよ。つまり、5人がそれぞれ同時並行で戦って、3勝したチームの勝利というルール。他の競技ではあまりない形式なので、そこは新鮮で良かったし、終盤では机くんのドラマもあって良かった。主人公は広瀬すずじゃなくて、机くんだったがそれでいい、良い部活映画だった。後編にあたる下の句も楽しみだ。

  

ちはやふる-上の句-

ちはやふる-上の句-