実家の犬が踊る

狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり

映画「モリのいる場所」を観た。

 ふと樹木希林が目に入ったので、亡くなったのは昨年だけど追悼の意味で観てみた。 

モリのいる場所(レンタル版)

 晩年の30年間を自宅から出ずに庭の中で生命を描き続けた画家・熊谷守一(モリ)を題材にした映画。モリの奥さん役が樹木希林

 冒頭で昭和天皇が69歳の書いた絵(「伸餅」)を見て「これは何歳の子が描いたものですか?」と尋ねたシーンから始まって、その作者であるモリの一日が描かれていくという内容。淡々と進んでいくんだけど、どこかクスリとするモリと周囲の人々の行動。

 自然の描写が結構好きで、本当の自然物のように見えるんだけど、撮り方のおかげか、本物っぽく見え過ぎて逆にCGかな? と自分の感覚が揺らいでくる不思議な感覚を受けたのは自分だけだろう(笑) 終盤くらいで、今までの出来事全てがたった一日の出来事だったと気付いてちょっと驚いた。たまにはこういう起伏の小さい緩やかな映画も悪くはない。しかし、三上博史の役回りだけは謎だったなあ(笑)