現代奇書漫画としての「あおぞら家族」
昨日知ったのだけど、あの「あおぞら家族」がついに単行本化したようだ。創価学会が発行している、聖教新聞(日刊機関紙)に連載されている漫画なのだけど、当然のことながら本人か身内が信者でなければ、普段はあまり目にしない漫画だと思う。自分もネットでたまに流れてくる画像でその漫画の存在を知ってはいたのだけど、これが出版できるということはある意味では凄いのだと思う。良い意味か悪い意味かは別としても。
画像を貼る気はないので↓のリンクから見てほしいが、
【あおぞら家族】どう反応して良いかわからない聖教新聞の4コマ集
新聞の四コマ漫画なんてのは、基本的には毎日連載の中で時事ネタやつまらない皮肉(アイロニー)を取り込んだものが多くて、読者を笑わせたり唸らせたりする性質のものではないことが多い(例外もあるけれど)。その性質に漏れずに、この「あおぞら家族」も時事ネタや宗教(創価学会の活動)ネタが織り交ぜてあるのだが、笑い所はなんとなく分かるのだけど特に笑えない(あるいは乾いた笑い) 。この漫画を文字通り日常的に読んでいる世界観の人には面白いのだろうか、受けているのだろうかとか考えると、皮肉的な意味で面白い。
自分がその外側にいるような業界(コミュニティ)特有のジョークって、意味が完全に分からなくても何だかクスリとしてしまうものなのである。
冒頭にも書いたが、この漫画が単行本化したということは、興味深い。まず、知名度としてこの漫画の存在を知っている読者層がそれだけいて、その中から一定の需要があり、その一定の需要の中からペイできると判断されたということだからだ。長年の連載をしている作者へのご祝儀的な意味での発刊もありえなくはないにしても。
今回発売の単行本は、連載開始した2003年から2004年までの一年間からのセレクト版なので、今後も続刊が出る可能性はあるので、奇書漫画好きとしては楽しみなのである。
- 作者: 芝しってる
- 出版社/メーカー: 鳳書院
- 発売日: 2013/01/30
- メディア: 新書
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あと補足として、業界向けの新聞の四コマ漫画の中でも、普通にそこらの四コマより面白い漫画もあることは書いておきたい。 医療関係の業界紙で連載されている「がんばれ!猫山先生」はかなり面白い! 勤務医、独立開業医、研究医、色々な医者の個性が見えていて、医療関係者には自虐ネタな部分もあるのだけど、それを差し引いても普通の人でも楽しめる良作。その割には、やはり知名度はあまりないので是非とも読んでみてほしい。紹介しているブログも少ないが↓のリンク先は参考になるかも。
医師向けコミック 「がんばれ!猫山先生」(NATROMの日記)
勤務医が嫌になって、上手いこと乗せられて開業してからの奈良野シカオ先生からは色々な意味で目が離せない・・・・・・。
- 作者: 茨木保
- 出版社/メーカー: 日本医事新報社
- 発売日: 2008/10
- メディア: 単行本
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- 作者: 茨木保
- 出版社/メーカー: 日本医事新報社
- 発売日: 2010/07
- メディア: 単行本
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- 作者: 茨木保
- 出版社/メーカー: 日本医事新報社
- 発売日: 2012/11
- メディア: 単行本
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