実家の犬が踊る

狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり

映画「ブラックパンサー」を観た。

 少し前に観た「デッドプール2」でネタ(ポーズのパクリと人種差別ネタ)にされていたのもあって観てみた。 観終わってから知ったけど、この映画はマーベル映画の中でも記録的な大ヒット映画となっていたみたい。

ブラックパンサー (吹替版)

  全体的にアフリカンフューチャーで、今までありそうであまりなかった映画かもしれない。そういうのも大ヒットの要因かもしれないけど、そういうのは他の人に任せて、映画の中身だけ触れるけど、それを抜きにしても普通に面白かった!

 特に斬新だったのはブラックパンサーの強さが、個人の力というよりも、ワカンダ国民の力すなわち国力(科学力)という観点は新しいし、部族も伝統を守りながら、ハイテク化という絵面は面白い。ブラックパンサーの衝撃吸収スーツとか、民族衣装マントによるハイテクシールド防壁とか。ブラックパンサーのアクションシーンも、部族が入り混じって戦う乱戦シーンもとても良かった。

 観ていて途中でふと思ったけど、話の構造・筋というか雰囲気が「これ、アイアンマン(1作目)だ!」となったので、アイアンマンとの差異という意味でも、自分は面白みが増したので得したと思う。つまり、社長(アイアンマンの主人公)がほぼ一人(含むジャービス)でやっていることを、主人公含めた複数の人間でやっているからなんとなくスケール感が大きく感じるし、ブラックパンサーが謙虚で良く見えてくる不思議。

 話のディティールとして、小国であるワカンダと大国アメリカとのパワーバランスの話とか、大国に搾取され続けていた小国が強大な武力を有した時の復讐(ヴィラン役であるキルモンガーの論理)の是非とか、ワカンダ王国内の王権の話とか絡んできて、その辺りはもうちょっと深掘りしても良かった気はするけど、そこは自分の好み。自分の好みではあるけど、ラストの展開もまた、アイアンマンを思い出したけど、スケールが一巨大企業でなく、一小国の決断なので、その決断には少しモヤッとしたのも事実。

 全体的に文句がつけようなく、アクションも演出も見所があるし、最近のマーベル作品を敬遠しがちに人にもオススメできるんじゃないかなあと思う。

ブラックパンサー (吹替版)

ブラックパンサー (吹替版)